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 萬事古難全 
  

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2012年05月16日 西遊記 白骨精の巻⑬
三蔵「悟空よ、またお前に救われたな。今回はお前を疑ってすまなかった、私を許しておくれ...」

悟空「そんな、お師匠様は仏の道を固く守られただけです。でもこれからは、あまり気軽にお経を唱えないでくださいよ」

八戒「そうだ~!俺達やっぱり悟空兄貴がいないと、生きていかれないよ~」

一同「そのとおり

...彼らの言うとおり、妖怪魔物の棲む中国地方都市の山々挑戦の旅には、悟空のような力強いお供が必ず必要なのです。

我々に必要なもの、それは斉天大聖孫悟空なのです。

(おしまい)

これは北京頤和園の回廊に描かれた西遊記「白骨精」の画です。

白骨精は親孝行な美少女、年老いた母、尊敬すべき老父、あるいは母を探す赤子に化けて、唐僧の道徳心、慈悲の心に忍び込み、騙して食い殺そうとします。

魔物は、そうやって近づいてくるのです。そして問答無用で、一撃で打ち殺さなければ、こちらが食べられてしまう...なんという恐ろしい物語でしょうか?

しかし、私は、白骨精はもともと何も出来ない不器用な醜女だったのではないかと思っています。誰にも相手にされず、信じたものには騙され、愛するものから棄てられて来た人生の憎悪が、彼女をそのような「山犬」のような妖怪にしたてあげたのだと思います。

そんな彼女を救ってくれる可能性をもっているのが、三蔵法師のような徳の高い僧侶なのですが、彼女は自分が生きていくためには、徳の高い僧侶を殺して食べ続けなければ、命をつないでいくことができない...

なんという皮肉で過酷な運命でしょうか?

自分を救ってくれるかもしれない人を殺さなければ自分が生きていけない、これ以上の哀れな運命はありません。しかも、誰から同情されることも無いでしょう。


2012年05月15日 西遊記 白骨精の巻⑫
「うおぉ~、ぶっ殺してやるこのクソババァ」

如意棒で暴れる悟空にかなうものはいません。

「くたばれ!オニババ~!!」

さすがの白骨精も、これでガイコツも粉々になって、煙となって消え、ついに息の根を止められました。


西遊記は日本でも中国でも、大人から子どもまで誰もがみんな知っている故事物語です。数少ない、日中共通の民間伝承と言えるでしょう。

日本でも中国でも西遊記は何度もTV化、アニメ化、映画化され続けています。どうしてこんなに人気があるのでしょう?

日本では、例の「白蛇伝」に続く東映こどもアニメ第二弾も「西遊記」でした。この作品では、可愛い少女サルも出てきて、悟空と一緒に活躍するという日本的改変がなされました。

私が中国で初めて西遊記を見たのは、上海美術映画製作所が1985年に製作した「金猴降妖」という長編アニメ映画でした。これは白骨精の故事だけを映画化したものです。 
http://www.youtube.com/watch?v=8Idcx__jERI

白骨精の巻で美女妖怪は白娘と同様、最後に退治されてしまいます。

妖怪が高僧を倒す白蛇伝のような善悪転倒の改変はされていませんが、ここでは唐僧三蔵の犯した過ちがテーマになります。

旧道徳では、もっとも大事にし、尊ぶべき三つの姿がいずれも凶悪な妖怪変化でした。その伝統的な教えを守る唐僧に逆らって、悟空は問答無用で破壊するのですが、ここではそれが正義として描かれます。そして最後に唐僧は妖怪である悟空に謝罪し、間違いを認めるわけです。

伝統の「悪」が力で破壊され、妖怪の「正義」が勝つ...というテーマは白蛇伝と同じではないでしょうか。


2012年05月14日 西遊記 白骨精の巻⑪
白骨精「さて、高級でうまそうな坊主だ、じっくり料理して食べるかね~イヒヒ」

悟空「こら、そこの妖怪ゾンビばばぁ

白骨精「なんだお前は!無礼者!!」

悟空「『なんだお前は?』と聞かれたら...答えてあげるが世の情け。聞いて驚くな、我こそは斉天大聖孫悟空様だ!覚悟しろガイコツ鬼太婆!!」

白骨精「それはこっちのセリフだ、ものども、かかれぇ~!!」


2012年05月12日 西遊記 白骨精の巻⑩
悟空は荒れ果てた花果山に戻り、サル王国を再建して平和に暮らしていました。

そこに猪八戒がたどり着きました。
八戒「兄貴ぃ~、オレが悪かったよ~謝るから、帰ってきてくれよ~」

悟空「お師匠様にオレをチクってながら、いまさらなんだそのザマは?謝って済むなら俺は破門されてないだろ」
「俺はここでこれから一生楽しく自由に暮らすんだ、お前はとっとと帰んな

八戒「例の鬼婆ガイコツ妖怪にお師匠様がさらわれて、もう食べられそうなんだ~」

悟空「このバカ、それを早く先に言え!!」

悟空は飛び起き、超スピードで三蔵の囚われている洞窟へと金斗雲にさっと乗って飛びました


2012年05月11日 西遊記 白骨精の巻⑨
老父「何ですか?!あのバカザルは?
...さて、皆さん、お腹もすいておられるでしょう、どうぞ拙宅で一休みなさってください」

猪八戒「そりゃあ、ありがたい

ところが一行が案内されたところは闇の洞窟でした。

悟空のいない今、三蔵は赤子の手をひねるより簡単に白骨精一味に捉えられてしまいました。

白骨精「アハハ、馬鹿な奴らだねこれで私もあと千年は生きられるよ~」

三蔵「八戒、お前は早く逃げて、花果山まで悟空を呼んで来なさい!!」

八戒「わかりました!!お師匠様待っててください、すぐ戻ります!!!」




教訓:若くて美しい娘には要注意、病気の老女、偉そうな老人にも要注意

「人は見かけで判断してはいけないってことですね!!」

「三蔵法師はえらいお坊さんで底抜けにいい人ですが、相手を見抜く目が弟子よりもないですよね。
白蛇伝の法海和尚はその点法力で白娘が白蛇であることを見抜きますが敵役です。
西遊記の三蔵法師、元は超人的な力を持っていたのが、徐々に弱くなっていったそうですね。 とても不思議…」

いえいえ、私は三蔵法師は最初から既に妖怪の正体を見抜いていたのではないかと思います。

彼はわが身の危険を悟りつつも、ここで悟空を破門した理由は
①何があっても仏の道、道徳は守らなければならない
②悟空の問答無用な暴虐、乱暴な態度を戒め、忍耐を教える教育
③そして白骨精を救ってやりたいという慈悲の心があった
...少しうがちすぎかな?(笑)




2012年05月10日 西遊記 白骨精の巻⑧
お経を唱えた後、三蔵法師は激怒して悟空を叱りつけました。

三蔵「一日のうちに親孝行な娘、病の老母を問答無用で打ち殺し、そして尊敬すべき老父までいきなり殴り殺そうとするなど、お前のしたことは仏の道からも、人の道からも外れた凶行だ。もうお前は私の弟子ではない。二度と私の前に顔を見せるではない!!

悟空「お師匠様!誤解ですよ!!私の話も聞いてくださいよ!!!

三蔵「くどい!お前は破門した。さっさと立ち去れ!!」

悟空「そうですか...残念ですが仕方ありません...。
私は花果山に引退して皆さんのご成功をお祈りしています...」

そういいながら、悟空は泣きながら生まれ故郷の花果山へと独り帰って行くのでした。


2012年05月09日 西遊記 白骨精の巻⑦

また山道を歩いていると、今度は老父が歩いてきました。

老父「お坊様、このあたりで若い娘か老婆が通りませんでしたか?実は私の妻と娘が先ほどから行方不明で...」

悟空「また出やがったな、このヤロー~!!!」
飛び掛る孫悟空...

三蔵「これ!お待ちなさい、乱暴はいけません!!」

三蔵はお経を唱え始めました...
「ナムカラ タンノー…」

頭の金輪が強く締め付けられて、苦しくて転げまわる悟空

悟空「うわ~、お師匠様、勘弁してくださいよ~、お経はやめてください!!
こいつも白骨精だよ~」


2012年05月08日 西遊記 白骨精の巻⑥

しばらく行くと、今度は老婆が杖をついて歩いてきました。

老婆「お坊様、ここらで若い娘を見かけませんでしたか?実は私の娘が...」

悟空「性懲りも無くまた出たな!このオニババ妖怪、打ち殺してやる!!」また悟空が問答無用で即座に一撃で打ち殺しました。

今回は三蔵が激怒...

三蔵「こら、お前はなんてことをしてかしたんだ!この方は先ほどの娘さんが薬を運んでいた病の老母だぞ!極悪非道な振る舞いは許しませんよ!!」

猪八戒「そうだそうだ、こんな狂った野蛮ザルは厳しく処罰してください!

悟空「正体は白骨精ですよ、ほら死体がもう白骨になっちゃった...」

三蔵「言訳はやめなさい。こんなことはもう二度と許しませんからね。」

悟空「どうして誰もわかってくれないんですか?!」


2012年05月07日 西遊記 白骨精の巻⑤

悟空「こらあぁぁぁ~!!!

そこに悟空が戻ってくるなり、いきなり如意棒で一撃して美しい娘を打ち殺してしまいました。全員呆然...

猪八戒「あ、兄貴、なんてことするんだ!お前はいつから無差別殺人テロリストになったんだ。こんなに美しい若い娘さんを問答無用で一撃で打ち殺すなんて、気が狂ったのか??なんて野郎だ!この凶悪ケダモノ」

悟空「バカ、こいつは今お前とお師匠さんを騙してさらって食べようとしてたんだぞ...見てみろ、死体があっという間に白骨になった。こいつの正体は最強の邪悪妖怪、白骨夫人さ」

猪八戒「ウソだ!お前がいま術をかけて白骨にしたんだろう...なんてヒデェ奴だ」
娘に一目ぼれした猪八戒は悟空を罵り、三蔵に罰を下すように乞い求めました。

三蔵「これこれ、いったい何事ですか?悟空や、どんな事情があるか知らないが、問答無用で相手をいきなり打ち殺してはなりませんよ。仏の道に反する行為です。今後は絶対おやめなさい。」


..悟空「ちぇっ、わかったよ」


2012年05月05日 西遊記 白骨精の巻④
白骨精は若く美しい娘に化け、手に猪八戒の大好きな肉まんをたくさん入れたカゴを持ち、山道を一人急いで歩き始めました。

猪八戒「あ~なんだか、うまそうな匂いだな~」

ついフラフラっと環の外に出てしまう...「お嬢さん、ちょっとお待ちなさい」

白骨精「すみません、私急いでますので...」

猪八戒「彼女、そんなこと言わないで...どこに行くの?」

白骨精「病気の両親に食べ物と薬を持っていくんです。あら、貴方よく見るとイケメンね...実は私ちょっと困ってることがあるんだけど...」

猪八戒「いいよ、何でも俺にまかせなよ」と肉まんに手を伸ばす...




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