「うおぉ~、ぶっ殺してやる
このクソババァ」如意棒で暴れる悟空にかなうものはいません。
「くたばれ!オニババ~!!」
さすがの白骨精も、これでガイコツも粉々になって、煙となって消え、ついに息の根を止められました。
西遊記は日本でも中国でも、大人から子どもまで誰もがみんな知っている故事物語です。数少ない、日中共通の民間伝承と言えるでしょう。
日本でも中国でも西遊記は何度もTV化、アニメ化、映画化され続けています。どうしてこんなに人気があるのでしょう?
日本では、例の「白蛇伝」に続く東映こどもアニメ第二弾も「西遊記」でした。この作品では、可愛い少女サルも出てきて、悟空と一緒に活躍するという日本的改変がなされました。
私が中国で初めて西遊記を見たのは、上海美術映画製作所が1985年に製作した「金猴降妖」という長編アニメ映画でした。これは白骨精の故事だけを映画化したものです。
http://www.youtube.com/watch?v=8Idcx__jERI
白骨精の巻で美女妖怪は白娘と同様、最後に退治されてしまいます。
妖怪が高僧を倒す白蛇伝のような善悪転倒の改変はされていませんが、ここでは唐僧三蔵の犯した過ちがテーマになります。
旧道徳では、もっとも大事にし、尊ぶべき三つの姿がいずれも凶悪な妖怪変化でした。その伝統的な教えを守る唐僧に逆らって、悟空は問答無用で破壊するのですが、ここではそれが正義として描かれます。そして最後に唐僧は妖怪である悟空に謝罪し、間違いを認めるわけです。
伝統の「悪」が力で破壊され、妖怪の「正義」が勝つ...というテーマは白蛇伝と同じではないでしょうか。